Awful Truth 1989

89年にこのアルバムが発表されたときには、既にバンドは存在していませんでした。いわゆる幻の一枚といってもいい彼らの1st&ラストアルバムです(笑) この音を「プログレメタル」と表現してしまっていいものか、悩むところです。雰囲気としては、King’sXに近いかもしれませんが、強烈な個性をはなっていたバンドである事は否定できません。

3人編成を生かしたアンサンブル重視のサウンドは、ほんとにスリリングな緊張感を築き上げています。確かな技術に裏打ちされたDs、バキバキと地中を這いずり回るようなBass(しかも、8弦ベース!)、アルペジオを主体とした広がりのあるGuitar!その熾烈なしのぎあいの上を、しっかりとした歌が浮遊している・・・という不思議な世界がそこにあるのですよ。

ただ、
内へ内へと向かっていく音は、ダークでありながらも、そこにはなぜか安心感のあるメロディが存在しています。そうするうちに、何回も繰り返し聴いてしまう・・そんな麻薬的な魅力のあるアルバムなんですよ。
一瞬の火花を散らしたかのように、姿を消してしまったバンドですが、唯一のこのアルバムはきっと細々と「
隠れた名盤」として語り続けられていくんじゃないかな?
1. It Take So Long★★
2. Circle
3. I Should Have Known★★
4. Higher
5. Ghost Of heaven
6. No Good Reason
7. Drowning Man
8. Mary