Rough Cutt 1985

当時隆盛を誇ったLAメタル・・・その中堅どころを担ったラフカットのデビューアルバムです。LAメタルっつうと、モトリー・ラット・・などなどそのヴィジュアル面を強調したパーティロックンロールのイメージが強いですが、このバンドは・・・(月並みですが)渋い!!(笑) まぁ・・っつか、このバンドの渋みを強調してるのが、なんといってもVoのポール・ショーティノ。実に味わい深いそのハスキーヴォイスは、メタル界に留めておくのも惜しいくらい、ほんと巧いし、表現力も凄まじいんです。それが、このバンドの地味なイメージの根幹だとしたらもう悲劇以外のなにものでもないっすよね。

バンドとしても、例えばスーパーギタリストを擁しているわけでもない・・純粋に曲で勝負!みたいなそのスタイルは高感度高しでした。デビューアルバムでいきなりジャニス・ジョプリンのカバーAを持って来てしまうのもある意味、その自信の表れなんでしょうか?素晴らしいヴォーカリストがいい曲を歌う・・・これ以外に何を望む。こんなバンドが大ブレイクしなかったのが当時のLAメタルブームの功罪といえるのかもしれませんね。バンド自身も2nd出した後にあえなく解散(涙)・・ポールもクワイエット・ライオットに加入したり・・と、迷走してしまいましたし・・・

個人的には、先述のカバーを含むオープニングから・・稀大の名バラード!Cへの前半の流れに悶絶。後半はちょいと弱いかな?と思うものの、ポールの情念のVoは全曲通して素晴らしい。秋の夜長にウィスキーロックを片手に、じっくり味わいたい(笑)・・・まさに大人のハードロックと言えるでしょうね。
                
                      
ジャケットはダサい・・・涙
1. Take Her
2. Piece of My Heart★★
3. Never Gonna Die★★
4. Dreamin' Again★★
5. Cutt Your Heart Out
6. Black Widow

7. You Keep Breaking My Heart
8. Kids Will Rock
9. Dressed to Kill
10. She's Too Hott