Blackout 1982

単純なリフをいかにかっこよく聴かせるか・・・その答えは、このアルバムの@に全て集約されているのかもしれません。切れ味抜群!ルドルフのリフに、マティアスのギターが絡む・・・その時点でもう、当時このアルバムの評価は固まりましたね。・・・・言わずと知れたスコーピオンズの名作中の名作である、この8TH・・・彼らの存在を一気にワールドワイドにした作品でもありますが、この作品で彼らは・・なんとなく引きずっていたウリの呪縛を葬り去ったのかもしれません。それほど、ルドルフとマティアスのコンビネーションが素晴らしい!前述の@に加えて、イントロがぞくぞくするB、カッティングが心地いいEなど聴き所満載。

そして、なんといってもクラウスのVo・・このアルバムのレコーディング前に喉の手術をした人とは思えない、この声の伸びは一体なんなんだ〜(笑) 彼らの全アルバムで一番声に張りがあって・・そして艶があるかもしれません。いろんなタイプの曲が散りばめられたこのアルバムですが、それぞれの曲に、彼なりの歌唱表現がぴた〜っとはまっているのは、もうさすがとしか言いようがありませぬな。ラストのバラードでの彼の歌は・・涙無しでは聴けない(当サイト・・メタルバラード参照・・( ̄. ̄;))


1. Blackout★★
2. Can't Live Without You
3. No One Like You★★
4. You Give Me All I Need
5. Now!
6. Dynamite★★
7. Arizona
8. China White
9.
When the Smoke Is Going Down★★
Love At First Sting 1984

個人的な話で申し訳ないですけど・・・このアルバムが私のスコーピオンズ初体験!そして、私をHM/HRの世界へ誘ってくれたいくつかの作品の中のひとつが、まさにこれなんです。だから、欧州的陰り満載の彼らの過去のアルバムよりも思い入れは強烈!このジャケットには、当時はまだ純真な心の持ち主だった私も赤面ものでしたね(-_-;)・・・(後に彼らの過去のえげつないジャケットの数々を見て絶句したのは言うまでもありませんが・・笑)

このレコードをターンテーブルに載せて・・・いきなり、マティアスのキラキラした美しいギターフレーズ、そしてルドルフの重いギターリフが切れ込んでくる@を聴いてもうやられましたね。このアルバムに限ったことではないにせよ、ほんと彼らのギターコンビネーションの巧みさには唸るしかありませんでした。スコーピオンズの代表曲であるAEにしても、それは同じ・・・。でも、個人的にこの作品の一押しは、その代表曲AEじゃなくて、なんといってもC!!美しすぎるアルペジオから一転ハードにドライブする・・という展開は今となっては珍しくもなんともないですけど、当時は衝撃的だったんですよ〜。無論、クラウスの印象的な歌メロあってこそのこの曲の素晴らしさなんですけど・・このぞくぞくするようなスリル感は、正直今の彼らにはないような気がするのです。

この作品以降、昔ながらのファンが嘆く「彼らのアメリカ志向」は更に強まっていくことに・・。
1. Bad Boys Running Wild★★
2.
Rock You Like a Hurricane
3. I'm Leaving You
4. Coming Home★★
5. Same Thrill★★
6. Big City Nights
7.
As Soon as the Good Times Roll
8. Crossfire
9. Still Loving You
Acoustica 2001

前年にベルリン・フィル・オーケストラとの共演で話題を呼んだ彼らが、ポルトガルのリスボンで行ったアコースティックライブ。それを収録したのがこれです。もうベテランならではの余裕に溢れたその活動に、当時はいろんな声が上がっていたような気もしますが、やはり彼らの魅力的な曲って、いかように姿を変えようともやはり素晴らしいですね。むろんそこには、アレンジ等で協力しているクリスチャン・コロノヴィッツという人物の功績も忘れてはいけませんが。

なんといってもやっぱ会場の暖かい雰囲気がいいですね。その中でバンドもリラックスして楽しんでいるのが音から察することができます。アコースティックなだけに、クラウスのVoがほんと魅惑的。

ここでの収録曲・・ADEJMなどの彼らの名バラードに関しては、予想通りのアレンジで安心して聴けるんですが、驚きはC。ちょっとやりすぎ?とも思えなくはないですが、そのアップテンポに変貌したホリデイには笑っちゃいました(笑) あとホンキートンク調に変化したHの出来が意外やよかったですね。

個人的にはカバーのFKLが印象的でした。それぞれ、カンサス、クイーン、カーズのカバーなんですが、FKは感動もの!クラウスのヴォーカリストとしての才能を改めてみせつけてくれております。Lはちとはまってないかな〜〜?原曲が大好きなだけに期待はしたんですが・・。ともあれ、バンドもリラックスしてるんだから聴く方も、肩の力を抜いて聴くべし!・・かな?(笑)
1. Zoo
2. Always Somewhere★★
3. Life Is Too Short★★
4. Holiday
5. You and I
6. When Love Kills Love
7. Dust in the Wind★★
8. Send Me an Angel
9. Catch Your Train
10. I Wanted to Cry
   (But the Tears Wouldn't Come)
11. Wind of Change
12. Love of My Life★★
13. Drive
14. Still Loving You
15. Hurricane 2001
16. Rhythm Of Love
Unbreakable 2004

待ってました・・の蠍団の新譜。自分的には、彼らの存在は・・「Wind Of Change」で止まってたのですが(大汗)・・この新譜・・いやあ参りました。「よ!名人芸!」と掛け声かけたくなるほどの佳曲ぞろいっす。ほとんど全曲がミディアムテンポの曲で締められているので、モアヘビーを求める方には、どう捉えられるかは甚だ疑問ではあります。が、私論と致しまして・・・彼らのサウンドの本質はヘビーではなく曲のクオリティと思ってますので、そう捉えるとこのアルバムは傑作!!

ここ最近の彼らは、A.O.R化しただの、なんだかんだ言われてましたが・・ここで聴けるサウンドは純然たるロックサウンド!ギターの音はよりヘビーになってます。A、Bのような哀愁漂うHRは、昔からのファンの方も納得でしょう!ただ、アメリカナイズされたPOPな曲の出来がまた素晴らしいのですよ。例えば、GやL・・・アメリカナイズされたといっても、クラウスが唄えば・・どこか欧州的な叙情が伺えるんですよね。その微妙なバランスが彼らにしか出せないこの不世出サウンドを作り出してるんでしょか?

あとお家芸ともいえる演歌調バラード(笑)とは少し趣の違うE・・少々フランスチックでもあり・・隠し味的に新しい試みに取り組む姿勢がまた嬉しいっす。ともかく、新旧ファンごちゃ混ぜになって、このアルバムが盛り上がればいいですね。

1. New Generation
2. Love 'Em or Leave 'Em★★
3. Deep and Dark
4. Borderline
5. Blood Too Hot★★
6. Maybe I Maybe You★★
7. Someday Is Now
8. My City My Town
9. Through My Eyes
10. Can You Feel It
11. This Time
12. She Said
13.
Remember the Good Times★★