Reign In Blood 1986

「スラッシュメタル」といっても、その音傾向はかなり多様化しているわけですが、「スラッシュメタル」とはなんぞや?となったとき、行き着くのは・・まさにこのアルバムなんではなかろうか・・・。いんや〜・・スレイヤーの3rdであるこの作品、笑ってしまうくらいにひたすら・・速い(笑) 狂ったようにスピードに特化したこのサウンド、正直最初は・・こりゃだめだ・・と思ったものの、妥協を許さぬこの暴虐世界・・はまると抜けられません。

正直、今の時代・・より攻撃的なバンドやアルバムはなんぼでもありますが、なんといっても、このアルバム全体から漂う暗黒ムードが凄い・・というか、怖い・・。当時、スラッシュ四天王といわれた4バンド、例えばメタリカがもつ「哀」、アンスラックスがもつ「楽」、メガデスがもつ「知」・・この作品には皆無です。あるとするならば「怒」のみ?うかつに触れられない怖さをもった作品ですね。そんなアルバムだから、あの曲がどうだ・・とか、この曲はこうだ・・とか、あまり意味ないんですが・・少なくとも、@とIはやっぱスラッシュの名曲!特に、HからIへの流れにはある意味、恐怖の中に荘厳ささえ感じてしまうんですよね〜〜。あの邪悪な雨音聴くと、ほんとに「血の雨」を浴びているような錯覚に陥りそう(-_-;)

CDに追加されたJKは不要。やっぱ、このアルバムはIで終わらないと・・

1. Angel Of Death★★
2. Piece By Piece
3. Necrophobic
4. Altar Of Sacrafice
5. Jesus Saves
6. Criminally Insane
7. Reborn
8. Epidemic
9. Postmortem★★
10. Raining Blood★★
11. Aggressive Perfector
12. Criminally Insane (Remix)

South Of Heaven 1988

「スラッシュ=スピード」という概念で言うならば、前作でその道を既に極めてしまった感もある彼ら。その名作の後に世に送り出されたこのアルバム・・・やはりというか、全体的にずっしりとしたミディアムテンポの曲が多くを占めております。当時は問題作とされたこのアルバムですが、これがあったからこその次作「Season In The Abyss」。個人的には彼らの歴史の中で、どうしてもはずすことの出来ない重要なアルバムだと思うんです。

@のイントロからもう邪悪さ満開(笑)当時は「さぁ!どこでスピードアップするんだ?・・・あれ??そのままいくんかい!」みたいな感想を持ったものでしたが、このどうしようもないくらいの暗黒ムード・・じわじわと迫りくるようなグルーブは強烈ですね。他にも、なんか裏あるんじゃ?と思うくらいストレートなHR(パンク?)なC、私だけかもしれませぬがメタリカの「Seek And Destroy」を思い浮かべるD、イントロの入り方が最高にかっこいいE、ジューダスプリーストのカバーH、ドゥーミー極まれるIなどなど、ほんと、この作品・・一曲一曲の印象度は前作以上かもしれません。

更には、このアルバム・・・全体的にスピードを抑えている分、ギターリフの印象度・・・そしてデイブ・ロンバートのドラミングのセンス・・ってのが、恐ろしいくらいに迫ってくるんです。改めてこの作品聴き帰して、その凄みに圧倒されっぱなし・・・。あ・・そうそう!最近・・HDDプレイヤーにて「Reign In Blood」とこの作品を連続で聴いてるんですが、前作ラストの「Raining Blood(ボーナス曲はカット)」からこの作品一発目の「South of Heaven」への流れがおもいっきりはまっててめちゃめちゃかっこえ〜〜のです。この2枚、「対」になるべくしてなってるのかも・・・。

1. South of Heaven★★
2. Silent Scream
3. Live Undead
4.
Behind the Crooked Cross
5. Mandatory Suicide
6. Ghosts of War★★
7. Read Between the Lies
8. Cleanse the Soul
9. Dissident Aggressor
10. Spill the Blood★★